債務整理

自己破産手続き

他の債務整理手続きよりも何となくイメージがつかみやすい手続きであると思います。しかし、一般に考えられているイメージとは異なっている部分もあるように思います。(生活に必要な家財道具一式失ってしまうわけではありませんし、戸籍や住民票に何かの記載がされるわけではありません。)

簡単に言えば、自己破産は自分の財産・収入では負っている借金の返済ができない「支払不能」の状態を裁判所に認定してもらい、その後の免責手続きで負っている借金を免除してもらう手続きです。原則、借金は全額免除されます。

自己破産手続きの流れ

自己破産手続きの流れは以下のとおりです。


相  談   電話予約の上事務所に来所して下さい。
最初に来所される際には、どれだけの借金をどこから負っているのかメモに書いてきてください。
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多重債務を負うに至った事情を伺います   借金をすることになった原因や経緯、当時の生活状況等をお聞きします。自己破産では借金の原因がとても重要ですので、信実を述べてください。
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受託した旨を債権者へ通知   債権者の取立て(訪問・電話など)が止まります。
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必要な書類の収集・申立書の作成   申立書の作成はこちらで行いますが、必要な書類については集めていただきます。また、申立書の記載については嘘のないようにしてください。嘘の記載をした場合、破産手続きに支障が生じます。
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破産手続開始免責許可
申立
  住所地の地方裁判所へ申立
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破産手続開始決定   支払不能状態を裁判所に認定してもらいます。
本来の破産手続きではもっている財産をお金にかえ債権者へ配当する手続きがありますが、特に財産にない方の場合はその手続きを省いた同時廃止事件になります。
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破産手続開始決定に関する公告  

裁判所が破産手続が開始されたことを官報に掲載します。

同時に、破産債権者への意見申述期間も公告または通知されます。

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免責審尋(任意的)   裁判所が特に必要と判断したときに裁判官と面談をします。免責不許可事由や財産などについて聞かれます。正直に答えてください。
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免責に関する調査   破産管財人が選任されている場合は、破産管財人による調査が行われます。また、破産管財人や破産債権者から意見聴取を行う場合もあります。
*   (約1ヶ月)
免責確定   借金が免除されます。これで全ての手続きが終了します。
破産申立に必要な書類
① 住民票
世帯全員の記載のあるもの
② 戸籍謄本
抄本(一部のみの記載)ではなく謄本(全部の記載)です。
③ 通帳
銀行だけでなく郵便局の通帳も必要です。最近は使っていない通帳でもあるものは全て、来所直前に記帳をして持参してください。
④ 退職金見込額証明書
仮に今、退職したとしたらいくら退職金があるのかの証明書です。
⑤ 給与明細書
過去3か月分を少なくとも持参してください。
⑥ 源泉徴収票
ない時は所得証明書
⑦ 不動産を所有している時は不動産登記簿謄本、所有していない時は無資産証明書
不動産を持っていないことの証明書、役場で取得できます
⑧ 車検証
 
⑨ 生命保険・損害保険の保険証書
 
⑩ 解約返戻金証明書
仮に今、保険を解約した場合にいくらお金が戻ってくるかの証明書です。保険会社に請求すれば発行してくれます。
⑪ 賃貸借契約書
賃貸アパート、マンションにお住まいの方のみ
⑫ 受給証明書
年金や失業保険を受給している方など

その他、各依頼者の方の事情により必要になってくる書類があります。そのような場合には、来所された際にお伝えします。

破産を申し立てることによる不利益

基本的には、ほとんどの方が日常生活に特段の影響もなく手続きを終了されています。不利益はほとんどないといえると思います。よく質問される事項について下記のとおり回答を準備しておきました。詳しいことは個別の事案により異なりますのでご相談にこられた際にお尋ねください。


  1. 戸籍・住民票に破産したことは記載されませんが、本籍地の役場にある「身分証明書」に破産宣告から免責確定までの期間破産したことが記載されます。
  2. 勤務先の会社に通知がいくことはなく、給料も受給することができます。
  3. 不動産等の高額な資産については破産管財人によりお金に変えて債権者の配当に回されますので失ってしまいますが、生活に必要な家財道具等を失ってしまうことはありません。
  4. 銀行やクレジット会社等からの借入れは7年から10年ほどはできなくなります。ただ、いわゆる「ブラックリスト」への登載は破産をしたことによるのではな く、支払わなかったことにより記載されるので、あまり破産と将来の借入れができなくなることを結びつけて考える必要はないと思います。
  5. 選挙権を失うことはありません。
  6. 弁護士・司法書士といった士業や会社の役員、保険外交員、警備員といった高度に社会的信頼を必要とする仕事については破産宣告を受けるとその仕事ができなくなります。しかし、免責が確定するとその制限もなくなりますので将来的にずっと不利益があるわけではありません。
申立てにかかる費用
裁判所に納める費用
予納金 概ね15,000円から20,000万円程度です。申立をする裁判所により若干異なります。
収入印紙 破産申立  1,000円
免責申立   500円
弁護士や司法書士といった専門家に依頼した場合の費用(同時廃止事件の場合)

報酬の自由化により、各事務所により異なりますので、あくまで参考とする目安と考えてください。依頼される際には、報酬についてよく確認されるようにして下さい。

弁護士 20万円から50万円程度
司法書士 15万円から30万円程度
弁護士に依頼した場合と司法書士に依頼した場合の違い

地方裁判所の事件で代理人になることができるのは弁護士だけです。司法書士は書類作成代行及び提出代行はできますが、代理人にはなれませんので本人の代わりとして裁判所に出廷することはできません。しかし、自己破産の場合は、「債務者審尋」「免責審尋」ともに必ず本人の出頭が必要ですので弁護士と司法書士の違いはさほどない様に思います。また、書類での審査が大きいのでそれほど差は気にしなくてもいいと私は思います。

弁護士や司法書士の費用は分割でもよいのか。

これに関しても各事務所により取り扱いが違うと思いますのでよく確認されるのがいいでしょう。ただ、お金に余裕がない事情はわかりますので分割に応じている事務所は多いと思います。